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デジタル列車無線特集
feature article about Digital train radio system
 

~東急のデジタル列車無線搭載について3~

相鉄直通用三菱デジタル無線搭載(1)

 相鉄線直通による運用増、8連化のために2019年4月9日に総合車両製作所(横浜)から出荷された目黒線用3020系にはNECアナログと三菱デジタルの両方が取り付けられています。

 運転台右手には三菱のデジタル列車無線が取り付けられています。各線のデジタル運用区間ではこちらが使用されるようです。
 一方で左手には、NECアナログ列車無線には「東急/都交/埼玉専用器」のテプラが貼られています。南北線内ではデジタル運用されてる模様です。
 スイッチ類の中には「相鉄無線電源」と「相鉄防護無線」が。いずれも誤送信・誤発報防止のため切位置で封印されてます。
 相鉄防護無線設置のためと思われるスペース。
 推測になりますが、わざわざデジタル無線を三菱で採用した理由は、相鉄のデジタル無線が関東鉄道協会デジタル無線共通企画外(JR仕様)で、特許等の関係でNEC製デジタル無線を採用できなかったためと思われます。

 3020系が運用される東急はNEC(見込み)、メトロ・都営は日立国際、相鉄は三菱が採用され、各社バラバラとなっています。本来であれば共通規格書準拠によって無線メーカーが異なっても1社の車上局だけで他社メーカーの線区でも走行できるようになるはずでした。が、相鉄がJR規格(三菱独自規格)のデジタル無線を採用したことにより、相鉄へ乗り入れるには三菱製デジタル列車無線を必ず載せなければならず、加えて運転台の無線機配置やコストなどから本形式におけるデジタル運用では三菱製に統一されることとなったものと思われます。

 NEC製列車無線も従来通り載せていますが、メトロ車と同様に将来東急・都営・埼玉高速の各列車無線のデジタル化完了した後はNEC無線は撤去されるものと思われます。

 京浜急行が独自規格の三菱製デジタル列車無線を採用したことによって本来競争入札しなければならない東京都(都営)が三菱を特命採用せざるを得なくなったのと一緒です。

東急のデジタル列車無線搭載について3-2相鉄直通用三菱デジタル無線搭載(2)
更新履歴
 2019年04月15日配信
 2019年09月14日画像追加・変更
 2019年12月01日・28日画像追加
 2020年05月22日画像追加

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