～京成電鉄デジタル無線導入について4～

　京成電鉄および北総鉄道は2021年4月17日よりデジタル列車無線の使用を開始し、IR無線・デジタルSR無線の併用が開始されました。現状は音声のみデジタル化されていますが、京急同様にSR車が増えた後に文字伝達等のアプリケーションの利用が開始されると思われます。

　5月現在、デジタル運用は各車両の所属線内のみとなり、直通先ではこれまで通りIR列車無線を使用しています。（京成車は京成線内はデジタルSR・北総線内アナログIR、北総車は京成線内はアナログIR、北総線内デジタルSR。また、浅草線・京急線内は両車ともにアナログIR無線を使用。）

　新設された操作盤の電源が入りました。これまで使っていたIR無線操作盤の「地上」「地下」ボタンランプが消灯しています。また、情報表示器も運行番号の横の○が緑●に変化しました。

北総線内。

IR無線区間から来た列車は、新しく設置された列車無線操作盤の自社ボタンを押下して電源を入れます。

　基地局

ところで、

　5月2日、京成線内の全車両がIR運用となっていました。理由は不明です。

　北総線内の北総車はデジタル運用となっていましたが、

　障害表示が黄色●になっていました（通常は黒丸○です。上部の画像参照）。このことからシステムで何らかの不具合があり、運行に影響は無いが、予防的に京成線内は一斉にIRに戻されたと推測します。

　なお、翌日にはデジタル運用となっており、大きな障害ではなかったと思われます。

　今後、アプリケーション使用開始、都営浅草線のデジタル列車無線運用が開始となり、車上局が直通先を含め全ての区間でデジタル運用となって1号線関連のデジタル列車無線導入が完了すると思われます。

追記

　2023年春頃より直通先でもデジタル運用開始しました。
　また、4月24日には京成・新京成・北総が連名で「デジタル方式の列車無線工事が完了しました」と題されたプレスが発表され、4月22日にデジタル無線へ完全移行したと発表しました。

※京浜急行のデジタル列車無線については下記を参照。

• 京浜急行電鉄デジタル無線導入について①

参考

• 京成電鉄プレスリリース「中期経営計画「E3プラン(2016-2018年度)」」(2016年3月30日)
  (http://www.keisei.co.jp/keisei/ir/library/dl/presentation/2016_e3-plan.pdf)
• 京成電鉄プレスリリース「デジタル方式の列車無線の使用を開始します」(2021年4月16日)
  (https://www.keisei.co.jp/information/files/info/20210416_171837804955.pdf)
• 北総鉄道プレスリリース「デジタル方式の列車無線の使用を開始します」(2021年4月16日)
  (https://www.hokuso-railway.co.jp/topics/detail/10008)
• 京成電鉄プレスリリース「デジタル方式の列車無線工事が完了しました」(2023年4月24日)
  (https://www.keisei.co.jp/cms/files/keisei/MASTER/0110/fPgvvv5K.pdf)

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