まず、東横線5050系5177F・5178FにNEC製デジタル列車無線が搭載されました。
受話器は5177Fや東急他線区でも採用されているNEC製で、デジタル・アナログ兼用です。
奥にはLCD設置用の台座が付いており、TIS画面も変化が無いことから、現段階では音声のみのデジタル対応となっているようです。
ダイバーシティアンテナは車掌台側に上から吊り下げられています。前面窓の上部が黒いフィルムが貼られているので外観からは分からないです。IR無線装置中継器がありません。
長津田検車区で5165Fが三菱製デジタル列車無線の搭載工事をしている一方で、5178FがNEC製デジタル列車無線の搭載をする1形式2社製品採用という現象が起きています。
(2020年3月1日時点での)管理人の推測では、5177F・5178FにNEC製デジタル列車無線が搭載された理由として、
①5050系のデジタル列車無線は相鉄乗り入れを考慮した三菱製が本採用で、NEC製デジタル列車無線は5177F・5178Fに限られる。
②副都心線・有楽町線で既にデジタル列車無線の運用が始まっており、IR無線を搭載する必要が無かった。
③東急他アナログ列車無線を採用している路線ではNEC製を採用せざるを得ず、一方で副都心線・有楽町線で運用開始となっているデジタル列車無線については共通規格準拠のためどこのメーカーでも良かった。
④IR無線を採用する場合、4号車の妻部・床下にIR無線送受信機を設置しなければならず、そのコストを考えた場合、先行してNEC製デジタル列車無線を搭載した方が中/長期的に見て安かった。
⑤5178FでNEC製デジタル列車無線を搭載しても、将来直通各社を含めたデジタル化によって三菱製に移行しNEC製が不要になっても予備品として他の車両に移設・使用できる。
⑥製造発注時点で東急内部でまだデジタル化についての詳細が決まってなかった?
以上が思いつく点です。
ともあれ、5165Fがまだ整備中で営業復帰がまだ先な為、結論はしばらく先になりそうです。