写真は上下ともに225系のものですが、上はアナログ無線からデジタル無線に換装したため助士席側にダイバーシティアンテナがついているに対し、下は車両製造時からデジタル無線標準装備のため、ダイバーシティアンテナはありません。
列番設定器にテプラが貼り付けられていました。「さいてつれっしゃ3278」がコールサイン、隣の「49040813」は設定機本体の製造番号です。
運転通告伝送システムは近鉄車両エンジニアリング株式会社が開発した運転士支援システム(GPS Train Navi)を活用する方針の模様です。すでに運用が始まっているそうです(未確認)。JR東日本のようにデジタル無線によるアプリケーションや車掌用ATOSのようなものはありません。
※2017年9月追記
JR西日本HP内「技術の泉」において、時刻表配信システムの開発が行われております。これは運用変更等で乗務員が必要とする運転時刻表をタブレットに配信し時刻表手配の手間を省くほか、変更後の時刻を色付きで表示できるようにしているとのことです。また運転通告伝送受信機能が付くことでトレインナビの機能を一体化し、携行品の削減も目指すと言うことです。
2016年10月12日のプレス発表では在来線全乗務員がiPadを携行することが発表され、運転時刻表を検索する機能も付加されていると言うことですが、一方で通告転送受信機能については一切触れられておらず、今後どうなるか気になるところです。
(技術の泉にあったAndroidタブレットは「au asus MEMO Pad8」と思われます。)
・JR西日本>技術開発の取り組み>技術の泉
Vol.27 時刻表配信システムの開発
http://www.westjr.co.jp/company/action/technology/technical/pdf/27_2.pdf
Vol.33 時刻表配信システムの開発
http://www.westjr.co.jp/company/action/technology/technical/pdf/33_1.pdf
列車無線機の拡大。基本は同じですが、子機ボタンに代わり限定ボタンが設定されているほか、上部乗務員無線・Aタイプ無線の枠線が変更となっています。
JR西日本のデジタル列車無線はJR東日本と同じく三菱製を採用し、π/4シフトQPSKを採用しているから通信容量が4倍になる。JR東日本同様に第1・第2通話回線、データ転送、旅客一斉放送にも対応する。ただし、旅客一斉の使用が計画されているが、車両側に旅客一斉用スピーカーの取り付けは確認できていない。
なお、「JR西日本におけるデジタル列車無線の導入 (特集 信号・運行管理・ICT)」(日本鉄道技術協会「JREA」)によると、列車無線のアナログからデジタルの切替に際し、隣接線区への電波干渉を避ける必要があるが、"京阪神地区の各路線に相互干渉を受けない周波数割りを行うことが困難となり、当社が使用できる新たな周波数確保が必要になった。そのため、総務省と協議し、新規に周波数を割り当てていただくこととなり、電波干渉問題を解決することができた"とある。
→JR西日本デジタル無線導入について4デジタル運用開始