2020年02月05日更新
はじめに
2014年3月14日、北陸新幹線長野~金沢間が開業しました。 飛行機との競争のため、JR東日本では「えきねっと」によるトクだ値きっぷ、JR西日本では「JRおでかけネット」によるe5489による割引切符が発売されています。まとめたのが以下の通りとなります。
※この情報は2020年2月現在(3月14日以降利用)の情報です。利用する際は必ずJR東日本の「
えきねっと」(
http://www.eki-net.com)またはJR西日本の「
おでかけねっと」(
http://www.jr-odekake.net/)またはをご覧下さい。
▲2020年3月14日以降乗車分の変更点
JR東日本の新幹線割引は「新幹線eチケットサービス」に全面移行となり、紙きっぷでの利用が無くなり、各個人所有の交通系ICカード利用に切り替わります。JR西日本もeきっぷ(J-westカード会員限定)のみ紙きっぷが残り、他は交通系ICカード利用に切り替わります。あらかじめ「えきねっと」や「e5489」サイトの会員(無料)になる必要があるほか、交通系ICカードを登録する必要があります。
また、特定都区市内制度(東京都区内駅等)が利用できなくなるため、新幹線区間外では別途乗車券が必要となります。運賃は打ち切り計算となります。
割引率の高い「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」の設定は残ります。
JR西日本の新幹線割引については「eきっぷ」(J-WESTカード会員限定)のみ紙きっぷが残ります。そのほかは「新幹線eチケットサービス」へ移行となります。
「えきねっとトクだ値」「お先にトクだ値」「eチケット早特1」「J-WEST eチケット」の割引基準が「新幹線eチケットサービス」の価格となり、通常の乗車券・特急券の合算額から200円引いた金額からの計算となります。このため、割引率の変更が発生している区間があります。
●JR東西共通:「新幹線eチケットサービス」
JR東日本・北海道とJR西日本管内北陸新幹線で2020年3月14日乗車分よりサービス開始となった「新幹線eチケットサービス」。「えきねっと」や「e5489」サイトの会員になる必要はあるが、年中通して指定席料金が正規料金から200円割引となる。自由席利用に割引は無い。
但し、特定都区市内制度がない、乗車券・料金券一体型の新幹線専用商品のため、新幹線乗車前後に在来線を利用する場合は、通常の乗車券・特急券を購入した場合の方が安くなる傾向にある。
サービス単独利用ではオススメできない。
●JR東日本発行:「えきねっとトクだ値」
JR東日本の「えきねっと」から購入できる新幹線指定席特急券と乗車券がセットになった企画乗車券。割引率の高い「お先にトクだ値」の設定は無いが、終日全列車で10%の割引が行われている。
※(東京~長野間内のあさま号では「お先にトクだ値」の設定があります。)
※2020年3月14日から6月30日乗車分に期間限定で東京~金沢間でも30%割引の「お先にトクだ値」設定あり。繁忙期除外設定あり。
- 特急料金・乗車券が「新幹線eチケットサービス」の発売価格から10%割引。グリーン車設定はJR東日本区間内のあさま号のみで、JR西日本直通列車には無い。
- 発売は乗車日の1ヶ月前から乗車日当日の午前1時40分まで。但し、発売数に制限があるため販売期間中・当該列車に空席があっても売り切れとなる場合がある。
- 都区内駅・山手線内駅等「特定都区市内制度」 が廃止となった。
- えきねっと限定(駅窓口での販売は無い)。
- 座席もシートマップによる指定や、通路側・窓側など希望が可能(残席数による)
- 決済はクレジットカード限定(ViewカードでなくてもOK)。現金不可。
「
えきねっと」(
https://www.eki-net.com/)へアクセス。「きっぷの予約」から「えきねっとトクだ値」へ移ると情報が載っています。
●JR西日本発行:e5489(いいごよやく)
JR西日本は「eチケット早特1」、「J-WEST eチケット」、「eきっぷ」の3種類を設定。
- 「eチケット早特1」の予約は前日23時30分まで。「J-WEST eチケット」は当日発車時刻4分前まで、「eきっぷ」は当日発車時刻まで予約OK。
- 「eチケット早特1」はJ-WEST会員(年会費無料)になる必要があるがクレジットカードは各社利用可能(「J-WESTカード」カード会員である必要はない)。
- 「eきっぷ」・「J-WEST eチケット」はJR西日本のクレジットカード「J-WESTカード」会員になる必要がある(入会に審査及び一部のカード種類には年会費が必要)。
- 「eきっぷ」は特急券のみの発売で、別途乗車券が必要。
北陸新幹線のJR東日本管内で完結する区間においても発売あり←※無くなった模様。割引設定無しの区間もあるが、グリーン車・グランクラスでも最大200円の割引あり。 - 都区内駅・山手線内駅等「特定都区市内制度」 が廃止となった。 但し、 「eきっぷ」は別途購入する乗車券の券面に特定都区市内駅が記載されている場合は利用可能。
- eきっぷの受け取りはJR西日本の各駅の他、JR東日本東京都区内駅でも受け取りが可能に。(その他の駅と、都区内駅のJR東海管理端末では発券不可。「eチケット早特1」、「J-WEST eチケット」は交通系ICカードを利用するため、事前受け取りは不要。)
発売額例(通常期)
区間 |
東京~富山 |
東京~金沢 |
発売期限 |
正規料金 |
12,960円 |
14,380円 |
- |
新幹線eチケットサービス
(JR東・西同一) |
12,760円
(200円引き) |
14,180円
(200円引き) |
乗車日当日の
発車時刻4分前 |
JR東日本
発券 |
トクだ値
(IC) |
11,480円
(1,480円引き) |
12,760円
(1,620円引き) |
乗車日当日の
午前1時40分 |
JR西日本
発券 |
eチケット早特1
(IC) |
11,480円
(1,480円引き) |
12,760円
(1,620円引き) |
乗車日前日の
23時30分 |
J-WEST eチケット※
(IC) |
12,210円
(750円引き) |
13,630円
(750円引き) |
乗車日当日の
発車時刻4分前 |
eきっぷ※ |
12,310円
(650円引き)
|
13,730円
(650円引き) |
乗車日当日の
発車時刻まで |
※はJ-Westカード会員限定。
「eきっぷ」の表記値段はeきっぷと乗車券を合算した額。
こういう感じでJR東日本管内完結のeきっぷもありました(
過去形)。
通常2,360円が1,840円に(520円引き、税制改正前)
※過去にJR東日本は「モバイル特急券」として東京~富山間12,210円、東京~金沢間13,620円、「スーパーモバイルSuica特急券」として東京~富山間10,980円、東京~金沢間12,250円で発売していたが、「新幹線IC乗車サービス」導入で廃止となりました。
~余談~
東京~北陸で戦々恐々としているのが航空会社。2014年12月時点で日本航空(JAL)の東京羽田~小松間が普通運賃24,890円、前日まで割引が効く特便割引1が最安12,690円、数ヶ月先搭乗の先得割引ではさらに安い値段となっている。また北陸新幹線に完全に勝負に出る全日空(ANA)は東京羽田~小松、富山で普通運賃24,890円、前日まで割引が効く特割で東京~富山が11,000円となっています。
航空券と宿泊代がセットになったダイナミックパッケージ(JAL)や旅作(ANA)では正規割引料金以下で飛行機が乗れるプランもあり、東京~北陸の競争が激化しそうです。
J‐WESTカード「エクスプレス」は年会費年会費1,100円かかりますが、東海道・山陽新幹線の「EX予約」も利用できるため非常に便利なカードです。個人的には鉄道系カードの中で一番良いカードだと思います。